網膜といって、カメラでいうフィルムに当たるところがあります。
その網膜の中心部を黄斑といい、物を見るため重要な部分になります。
その黄斑部に障害が起こる疾患です。 欧米では失明原因の第一位とされています。
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd1.jpg)
黄斑部に白い斑点のドルーゼンが見られます。
これは、網膜下に貯まった老廃物のようなもので、加齢黄斑変性症の前駆病変として重要視されています。
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd2.png)
加齢黄斑変性症の症状
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd5.png)
線がゆがんで見える
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd6.png)
見ようとする中心が暗い、ゆがむ
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd7.png)
視力が低下する
加齢黄斑変性症の分類
萎縮型の加齢黄斑変性症
網膜細胞が加齢とともに変性し、網膜が徐々に萎縮していきます。
症状の進行はゆっくりで急激な視力低下はありませんが、
滲出型に移行する場合もあります。
残念ながら、現在萎縮型加齢黄斑変性に効くお薬はありません。
滲出型の加齢黄斑変性症
黄斑部に脈絡膜新生血管が生じ、視力低下の原因になります。
非常にもろい異常な血管のため出血や
血液成分が漏れ出し黄斑浮腫や網膜剥離を引き起こします。
加齢黄斑変性症の治療
滲出型の黄斑変性症に対する治療です。
抗VEGF薬療法
脈絡膜新生血管の増殖を抑え、消退させるお薬(抗VEGF薬)を眼内に注射します。
加齢黄斑変性症のスタンダード治療ですが、
1回のみの注射では治らず複数回の注射(初回は3か月毎連続投与)が必要です。
自己負担が高額になりますので、患者様によっては高額医療制度を利用することもあります。
網膜光凝固術
脈絡膜新生血管をレーザーで焼灼します。
これは黄斑部から新生血管が離れている時のみ行います。
早期発見するために
日々のセルフチェックが重要です。
片目に起こった時は気づかない事もあります。
片目を隠して、カレンダーのような碁盤の目のものを見て、
線がゆがんだり暗くなってり部分がないか確認します。
下記のアムスラーチャートが入手しやすく使いやすいのでおすすめです。
加齢黄斑変性症の予防
<アムスラーチャート>
パソコン上目の高さにして実際に行ってみて下さい。
30cm離れ、片目ずつ中心の黒点を見つめます
![](https://www.arai-eye.com/wp-content/uploads/2023/12/amd4.jpg)
<予防策>
- 禁煙…喫煙は最大の危険因子
- 紫外線から目を守る
- バランスよい食事
- サプリメント